三重県生まれ。近畿大学理工学部卒業、97年Y設計工房開設、2008年山森隆司建築設計事務所に改称、1997年Nashop Lighting Contes 優秀賞、2011年三重建築賞、 Perspective Awards(香港)、12年 Design for Asia – Bronze(アジア)、The International Architecture Awards(アメリアk&ヨーロッパ)。
大胆に、繊細に、シンプルに
ザウスで設計を手がけた施工例
設計例
「須磨の家」
外観
今回の住宅は、都市での自然との接し方を抽象的、基本的に表現してみた。敷地条件や周辺環境、建物のプログラムといったことを考慮しなければならないのは当然のことではあるが、眺望が変化するだけではなく、光の方向、風の流れが劇的に変化する空間を創ってみたかった。そんなほんのわずかな変化が、閉じていながら都市に対して開いているかのような空間の有様をみせていってくれるのではないだろうか?
「須磨の家」
1階スタディールーム
「須磨の家」
3階LDK
「HOUSE O」
外観
「HOUSE O」
LDK
「HOUSE O」
居室
「HOUSE YS」
外観
ここの環境は、リアス式海岸の海を見渡せる場所にあり、時折、漁船やボートが行き交う静かな入り江に位置している。海と緑のコントラストは美しく、都会暮らしのオーナーが時に訪れるこの場所を満喫できる建物が要求された。敷地は前面に海との間に細い道路があり、行交う人はほとんどいないとはいえ、外部から内部からの視線も考慮しなければならなかった。建物を高床式にしているのは、地上と微妙な距離感を意識し、ある種地上とは違う別世界を創り、水に浮かぶ浮遊感を表現している。これはこの地域独特の時々起こる高潮をに対処したものと、道との視線を避けるというものでもある。翼のような軒先は、風の強いこの地域である現地の建物全体の空力と、建築の軽快さ、内部からの借景のフレームとして、外部の風景を切り取る機能としてデザインしたものである。この住宅は4層の断面構成がされており、大部分はワンルームの空間で高低差により各レベルはスキップフロアーで緩やかな階段でつながっており、居る場所によって視線が交差し、外部・内部の風景が変化し、視覚のコントラストによりダイナミックな内部空間を構成している。建物の内部と外部に連続性を持たせ、外の景観を室内に取り入れ、海辺の自然環境と美しく解け合い、この建物は海を見渡す装置のようである。
「HOUSE YS」
リビング
「HOUSE YS」
中庭
「OFFICE Y」
外観
この建物は電気工事業を営む会社の事務所兼倉庫である。伊賀上野という忍者の里で山々に囲まれた自然豊かな場所に立地している。そこにポツンとオブジェが、置いてあるかのように、いかにも、ポンって感じで建築しようと思った。事務所と倉庫という機能性から、開かれた部分と閉じられた部分という計画的に処理した。折紙のような折板を折り曲げたオブジェが、盆地の山波と城下町の屋根というスカイラインの山波の中でランドスケープとなってそこにポツンと存在する。まるで骨のような鉄骨をトンネル状に組み合わせ、そこに壁と屋根という分、節のない折り曲げられた一枚の山波の折板を被せた。事務所は下見窓と天窓により採光と通風を確保し、倉庫は閉じてはいるが天窓により自然光を与えている。
「OFFICE Y」
外観
「OFFICE Y」
オフィス内