前回に引き続き、東京の建物探訪。
今回は、近代建築3大巨匠の一人と言われる、フランク・ロイド・ライトの作品をご紹介。
ライトの作品で一番有名なのは、落水荘。他にもニューヨークのグッゲンハイム美術館があります。
日本では『旧帝国ホテル』(愛知県犬山市に玄関ロビー部のみ移築)、『ヨドコウ迎賓館』(芦屋市)、『旧林愛作邸』(東京都世田谷区・非公開)そして今回ご紹介する『自由学園明日館』(東京都豊島区)の4つの設計を手掛けています。
こちらが『自由学園明日館』です。
ライトの第一次黄金期ともいわれるプレーリースタイルの作風で、高さを抑え、水平線を強調しています。
『旧帝国ホテル』を設計依頼を受けた時期、ライトは母国アメリカでの不倫スキャンダルや殺人事件(使用人に家族を惨殺された)などの影響でぼろぼろの状態であり、渡りに船とばかりに引き受けたそうです。
そんな時期であったからこそ、日本で4つもの作品が残っているんでしょうね。
そして内部空間はこちら。
この時期のライトの特徴の一つは流れるような空間構成。そして装飾。
幾何学をモチーフとした装飾が随所に見られます。
おそらく漆喰塗りだと思うのですが、アイボリーの壁天井に巾木状のものを貼りめぐらし装飾を加えています。
この写真は中2階の食堂なのですが、1階のサロンはちょっとしたカフェになっており、コーヒーや紅茶を頂けます。
入場料はドリンクとクッキーがついて600円と格安。
閑静な場所で、巨匠の名作に身を置き、コーヒーをすする。
あ~、幸せ・・・。