不動産会社やローン会社との仲介や、建築家とのイメージのすり合わせだけでなく、困ったら何でも相談に乗ってくれるのが助かりました。私のイメージに対して色々と素敵な提案をいただき、打ち合わせが楽しかったです

雑誌 ガレージのある家 vol.36 掲載 photo / アトリエ・フロール株式会社 text / Kota-TAKEUCHI(竹内耕太)

敷地面積およそ16.4坪のいわゆる「狭小住宅」でありながらも家のどこでも開放感を感じられる ガレージハウス 昭島のガレージハウス・東京

所在地/東京都
敷地面積/54.2m2(約16.4坪)
延床面積/108.5m2(約32.8坪)
ガレージ/27.1m2(約8.2坪)
ビルトイン台数/2台
愛車/BMW Z4、ダイハツ・MAX


都内の駅から徒歩3分、通勤に至便な立地の住宅街に完成したT邸は、クルマ2台を横に並べられる間口4570mmのガレージを備えた堂々たる構えだ。敷地面積およそ16.4坪のいわゆる「狭小住宅」でありながらも、家のどこでも開放感を感じられる ガレージハウス を紹介しよう。

雑誌 ガレージのある家 vol.36 掲載
photo / アトリエ・フロール株式会社 text / Kota-TAKEUCHI(竹内耕太)

Tさんが住宅プロデュース会社『ザウス』を知ったのは、家づくりを検討し始めてしばらく経ち、自分のやりたいことがかなり固まってきた頃、小誌『ガレージのある家』を読んだのがきっかけだという。

 ガレージハウス 外観夜景
アメリカ製のフロストガラスのガレージドアと、ステンレスの質感にこだわってオーダーした玄関ドアはTさんのこだわり。接道からは中の様子を窺うことはできない。

クルマ2台を横置きでビルトインしたいことと、駅に近いことを条件に土地を探していたTさん。イメージ通りの家を建てられるパートナーを求める中で、『ザウス』に相談することにしたのだった。「巾木のイメージをすぐ分かってもらえた時にここだと思いました(笑)」。

ガレージとつながる玄関ホールは自転車2台を置いても余裕のある広さで、スノーボードのメンテなどちょっとした作業スペースとして活用。収納兼書斎スペースはガレージが見えるようになっている。

現在の土地が見つかり、設計は「Tさんのイメージする ガレージハウス ならこの人」と廣畑プロデューサーから推薦された建築家・田中ノリヒトさんに依頼することに。要望のポイントはビルトインガレージと、「外に閉じて内に開いた家」という、言葉は簡単でも実現するのは難しいイメージだった。

2階のデッキはそのまま吹き抜けとなり、屋内には採光と視線の抜けをもたらす。外部の視線から守られたアウトドアリビングとしても活躍するだろう。

それに対する田中さんの回答は、2階のデッキから3階までを貫く吹き抜けの空間を設けることで、居住空間に採光と、視線の抜けを確保するというものだった。2階のLDKは、入ってすぐにキッチンカウンターが出迎えるレイアウトに。ご夫妻2人とも料理をするので、最も長い時間を過ごすキッチンは、バーのようにずっといたくなる場所としたかったのだ。

2階の大きなキッチンはAcca Style製をセレクト。ダークな色調の落ち着く空間にしたいと、Tさん夫妻の好みでオレンジとグレーの壁紙を厳選した。

寝室などが並ぶ3階にも吹き抜けと接するホールを配置し、セカンドリビング的な共用スペースとしている。

3階は部屋+廊下とはせず、吹き抜けからの採光に恵まれたセカンドリビングとして共用のスペースとするプランに。

ご主人自らスイッチプレートやタオルバー、玄関框、排気フード、宅配BOXなど細かな仕様まで検討し、ネットで探して「これどうですか」と施主支給になったものも多いT邸。

夕暮れには間接照明の光がオレンジの壁紙にゆたかな陰影を与えるリビング。外部からの視線を気にせずくつろげる、快適な空間だ。

ご主人は「不動産会社やローン会社との仲介や、建築家とのイメージのすり合わせだけでなく、困ったら何でも相談に乗ってくれるのが助かりました。私のイメージに対して色々と素敵な提案をいただき、打ち合わせが楽しかったです」と『ザウス』との家づくりを振り返る。住宅密集地でも近隣を気にせず窓を開けて過ごせる住まいは、イメージ以上の仕上がりとなったようだ。

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